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第5章 仏教の理 1 仏教とは(論文『理の終焉』)

 陰陽五行とともに日本の文化に大きな影響を与えたと思われるものに仏教がある。この章では仏教について見ていこう。

仏教は前五世紀にゴータマ・シッダールタ(以下では「釈迦」)がインドで創唱した、当時のバラモン教のカースト制度を否定して万人の平等と全てのものの救済の道を説いた世界宗教である。その全ての信徒が目指すのは仏陀(ブッダ)つまり「悟りを得たもの」であり、仏教の教えとは仏陀(釈迦)による仏陀(悟りを得たもの)になるための教えなのである。

仏教は寛容な宗教であり、教理や実践方法に関する見解の相違が生じたとしても、キリスト教のように一方を「正統」として絶対化し他方を「異端」として排除することはほとんどない。このため、単に仏教といってもその教えや実践のあり方はあまりにも多すぎて不明確である。そこで主に仏教の中の宗派ではなく、釈迦に焦点を当ててみようと思う。前述したように結局、仏教は仏陀の教えがその根本であり、宗派の違いはその解釈と実践の方法の違いに過ぎないからである。

 

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