『背中合わせの街』駅。 薄汚れた鉄柱、埃だらけの灯り、何もかもが入り交じる臭い、人の流れ、波、行き過ぎる壁、轟音、切り取る、薄暗がり、急にやってくる静寂、星のように、急速に流れ行く景色、色とりどりの情景、過ぎてゆくことはあっても、目に留まることのない、手の届かない走馬灯、包み込まれる音、感触、何処も見ていない人たち、うつろな目、閉じた世界、止まっている空間、流れ行く窓外、灰色に染まる窓、奇妙な黄色い空気、騒音、それでも打ち破れない、背中合わせの世界観。 街。 流れてゆくのは人、止まっているのも人、心細く降り掛かる雨、傘の華、色とりどりに、灰色と白の縞、くるくると回るような、一定のリズム、明滅、騒音、車、つんざく、突き刺さる、音、時折に、思い出したような雨音、傘に跳ね、つま先に流れ、水面を覆う、波紋、消えない、止まらない、揺れ続ける、雨だれ、汚れた水、美しく煌めく、か細い線、広がってゆく、小さな点、明滅、途切れる、歩き出す、人、壊される、次々と、真円の、描かれた水、大きく、揺らめき、真円の、壊された水。 建物。 強すぎる光、均一な空気、華やかに、作られた色、形、きらめき、排除された貧しさ、無様に、作り出された、綺麗な見栄の世界、明るく、綺麗な見た目、見た目は綺麗な、空間、演技をする人たち、男たち、女たち、自分をかろうじて、演技で保つ人たち、かろうじて、しがみついて、自分を確かめるための所有、交わしあう建前、日常の無様さを忘れた休日、明日からは、無様な日常よ、生活よ、また、お前がやって来るのを、誰もがわかっていながら。 2005年10月10日
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