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Mal Waldron (マル ウォルドロン)

CDalbum 1926年8月16日ニューヨーク生まれ。大学卒業後にサックス奏者からピアニストに転じている。1950年代にはジャズ歌手 Billie holiday の晩年の伴奏者として活躍。44歳という若さでこの世を去った Billie holiday を追悼して発表した "Left Alone" は名盤として名高く、日本のジャズ喫茶全盛の時代、最もリクエストの多かったレコードだった。また、50年代半ばから Charles Mingus のコンボに在籍、"Pithecanthropus Erectus(邦題「直立猿人」)" のピアニストとしても注目され。60年代初頭には Eric Dolphy のコンボに参加し、ファイブ・スポットでの歴史的なライブ録音を残している。

 その後65年にはヨーロッパに移住、日本でも演奏活動を行なっている。本国アメリカではそれほど評価されていないが、哀愁を帯びた曲調が日本人に受け、日本ではかなりの人気を持っている。日本人女性と結婚して子供をもうけ、70年代以降は何度も日本を訪問。2002年12月2日ベルギーのブリュッセルで死去した。

 Mal Waldron の演奏方法は独特で、鍵盤楽器/弦楽器/打楽器の3つの側面を持つ「ピアノ」の打楽器的な側面が特に強調される演奏を行う。ピアノ演奏テクニックという意味では決して「上手い」人ではないし(ソロ演奏では途中で曲の早さが変わってしまうことも多い)、いわゆる「ジャズ」のリズム感(スウィング感)にも欠けている。しかしその独特の世界観は他に類がなく(Thelonious Monk に通じる部分はあるが、Thelonious Monk ほど無邪気になれない印象)、暗く哀愁を帯びたフレーズと、黒人の故郷であるアフリカの大地に根ざしたような重く響いてくるような独特のリズム感を持つ。同じ音やフレーズを執拗なまでに繰り返して弾いてゆく「モールス信号スタイル」と呼ばれる演奏スタイルも、Mal Waldron の演奏が重く心に迫ってくる一つの要因をつくり出している。

 ジャズの主流からは少々外れている音楽性の持ち主だが、「ジャズ」という音楽形態が、Mal Waldron のような感性の持ち主も許容できる懐の広さを持っていることがよくわかる。

1956年 1956年 1958年 1959年 1960年 1961年
1966年 1969年 1981年 1995年 1996年 1999年

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